塚越応駿

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# はなうつわ

足利の古民家を舞台としたイベントはなうつわ。

5人の花のいけ手と8人の器作家での合同作品展。


3年目の今回は陶芸家の小野澤弘一さんと長谷川泰子さんとチームを組み、古民家一件、担当しました。

以下、小野澤さんの文章を引用

「はなうつわ」今回の展示について

 

今回の展示に向けて、華道家の塚越応駿さんと、主催者さんも交え、一度現場での打ち合わせをしました。

また、それ以前、以後にも塚越さんとは打ち合わせを重ね、内容、テーマを練り上げてきました。

最終的には塚越さん、小野澤、お互いに住んでいる地域、そして足利地域近辺にも多くある古墳をテーマにしました。

当初の打ち合わせでは、古民家は現代住宅と違い、人間が生活し重ねてきた歴史、生老病死を感じるという部分で、その中での大きな儀式、葬儀をクローズアップし、それをテーマにいかに美しく仕上げるかということを提案しておりました。

その後、意見交換をする中で、古墳ということに落ち着きましたが、葬儀と埋葬(古墳)という違いはあれど、当初の提案からは大きく外れてはおらず、良い結果になったと思います。

 

私は普段の作品でも、原始性と現代性を意識しているので尚更です。 塚越さんが、わざわざ遠方の我が家までお越しくださり、一緒に近隣の古墳や郷土資料館にも回りました。

テーマを提案したのは私で(合わせてくださるとのことで)塚越さんがブラッシュアップしていってくださったように感じています。

今回私達の展示の一つの目玉は、古墳の玄室にある石棺をモチーフにした、生の粘土で作った箱でした。


粘土は、普段私が制作に使っているものです。

普通の陶芸作品(焼いた器)との対比の意味を持たせました。 「粘土(土)を焼くということ」 「花を生けるということ」 共通することは、自然のサイクルを人間の手によって変えるということです。

目に見えない大きな力や、時間の流れをはらんでいます。

作るということに、大きな責任も感じます。


作品を通して伝えたい、説明したいというよりも、少しでも、そういった空気感を感じてもらえたり、それぞれに思いを馳せて頂ければ有り難いと思っていたので「宇宙を感じる」や「宗教的、仏教的」という感想等を頂けた時は、とても嬉しかったです。

古墳の近くで、太古に思いを馳せていると自分もそんな感覚になるからです。

 

会場での作品配置は、塚越さんがしてくださいました。 観賞する角度によって、見え方が変わるような配置です。

 

庭の緑がとてもきれいなので、全部取り払い、開放的にしたくなる空間で、あえて襖、障子を巧みに使いました。

二部屋をそれぞれ見た時には、古墳の印象や、石官の感じはしないと思います。

 

 

生の粘土の箱は、部屋の大きさとのバランスも考え、あえて本物の石棺より小さくしてあり、縦と横幅の対比も、横幅を広めにしているので、近くで見た時には、あまり石棺に見えません。

 

横から連ねて二部屋、庭までの流れを見た時に、襖や障子の効果もあり、石棺のように見えるように計算しています。

つまり、階段下、襖一枚のスペースから見るのが、今回の作品の正面でした。

 

ご案内しなければ通り過ぎてしまうような位置でしたが、印象が変わることに、感嘆の声を上げてくださる方もいらっしゃいました。

こういった空間演出、計算はすべて塚越さんがしてくださいました。

 

今こうして振り返ると、きちんとした塚越さんから、自分のような泥臭い発想は出なかったでしょうし、自分がこんなしっかり考えた空間演出も出来ませんでした。

足利の古民家という素敵な空間を与えて頂き、違った個性が重なり一つの作品が作れました。

 

(以上)

 




 

今回、日本間を小野澤さん、洋間を長谷川さんの器でいけさせてもらいました。


こちらの洋間は一変してシャープな印象に。

テーマは斜陽光。


 壁や床から器が生え、そこから植物が芽吹く印象に仕上げました。

 

 

まったく作風の異なるお二方の作品。

 

難しくもあり楽しい展示となりました。

 

今年は課題であった若い人の来場も増え、充足感のあるイベントとなりました。

 

ご尽力いただいたみなさま、ありがとうございました。

 

遠方までのご来場、誠に感謝申し上げます。

 
 
 
 

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